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局印税の問題

山田氏によれば、放送局が放送したアニメ作品に対して放送後も版権のようなものを持ち続け、円盤その他グッズ売り上げの一定割合を局印税として受け取っているという。

放送局はアニメの製作会社に放送枠を提供し、その対価として放映権料を受け取っている。
その放送局が、作品を放送したからその作品に対する権利を持つ、というのはまことに奇妙な話だ。
普通に考えれば、作品の著作権は出資者である製作委員会(製作会社)がもつものだろう。
版権を手元に収めたいなら、放送局は放映の取引とはまったく別個に、今度は放送局が製作会社に対価を支払って得るものだろう。
これでは優越的地位の濫用で、公取法に触れる行為と見なされかねない。

愛好者にしてみたら一見、ひどい、クリエイターたちの悪待遇の元凶だ、搾取だなんだと思うかもしれない。
しかし、ここは冷静に見なければならない
テレビアニメの歴史を辿ると、もともとは放送局がアニメ番組を直接製作しており、版権なんかも一手に握っていたので、その名残なのかもしれない。製作委員会が直接作るビジネスモデルに変わったにもかかわらず、放送局がいまだかつての意識が抜けきらないのかもしれない。

もう一つの見方だが、放映権料そのものは、特に深夜帯はかなり安いのだともいう(だからこそアニメ放送も可能なのだろう)。放送局が放映権料を低く抑え製作会社への便宜を図る代わりに、放送後の版権収入のようなものでその分の回収をはかっている、という可能性がある。
その辺の検証は必須だろう。 
局印税が廃止となれば、代わりに放映権料大幅引き上げ、ということもありうる。

とにかく、表面だけを見て、これは叩けそうだ、となれば容赦なく叩く、という安易な行動は厳に慎んでいただきたいものだ。
以前、製作委員会が搾取するから現場にカネが回らないんだと息巻いてたけど、手のひら返して、これではどうやって製作委員会は儲けるんだ、とかしれっと言ってるわけですから。

一歩間違えれば業界と全面対決ということになりかねない。