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アニメーター待遇問題

国会議員有志らによるMANGA議連で、アニメーター待遇問題が持ち上がっているようだ。
特に動画マンの収入が年間110万円程度しかないということがクローズアップされている。

そして、この問題に前参院議員でMANGA議連アドバイザーの山田太郎氏が並々ならぬ意欲を示している。
正直これにはかなり不安を覚えざるを得ない。

アニメーターの低収入、フリーという労働形態、長時間労働は今に始まったことではない。もう何十年と続いてきたことだ。
そこへいきなり、制作現場が歪んでやるから浄化してやるぞみたいな態度で関わってこられても、現場を混乱させるだけだろう。

アニメ制作は様々な利害関係が入り組んでおり、待遇問題というのは非常にデリケートな問題である。
山田氏だって、かつて民間会社を経営していて、国の法改正により経営が危機的状況に陥ったというような話をされたことがある。
その山田氏が、法律により上から一気にハードランディングさせるような手法を取ろうとするのはいかがなものか?

動画マンの給与を倍にして正規の社員として雇うことを強要すれば、アニメ制作会社はもはや動画は完全に100%中国に丸投げするようになるだけだろう。

一体山田氏は何がしたいのか?
いや、動画マンはじめアニメーターの待遇の悪さを目の当たりにし純粋に義憤に駆られたのかもしれないし、次期選挙に向けクリエイター票を取り込みたいという思惑もあるのだろう。
しかし、氏の行動はあまりに短絡的と言わざるを得ない。

動画マンの収入だけ切り取って焦点をあてる手法にも疑問を抱かざるを得ない。まるで扇動家のようだ。
しかし、私の知る限りでもここ最近、アニメーターでも作監クラスの方が2名、それと制作進行で1名の方がおそらく過労で亡くなっている。それには一切言及しないのはバランスを欠くものである。 


正直なところ、アニメーターの待遇問題は非常に難しい問題である。

出資会社から制作会社まで、業界に関連する川上から川下までの企業が資金を出し合って、すぐ実践投入できる原画以上のアニメーターを養成する教育機関を作り、動画を原画のステップとして制作会社が抱え込むのをやめるとか、動画を国内に残すのなら、動画に特化した大きな会社をつくり、規模による効率化をはかって、原画なんかとは完全に分けるといったことが考え得るのかもしれない。ただ一愛好家に過ぎない私が浅い知識でどうこう言う立場にはない。
結局のところ、業界の自浄作用に期待するしかないのではないか?